妊活って何をするの?年代別・妊活の基本と妊娠の仕組みを知ろう

「妊活が気になるけど、具体的などんなことをやったらいいんだろう?」
「いつかはお母さんになりたいけれど、妊活はいつから始めるといいの?」

このようなお悩みはありませんか?

不妊カウンセラーの資格も持つ、鍼灸サロンamica.の院長・横澤が、妊活の基本を解説します。今回は、年代別の妊活と妊娠の仕組みについてです。

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妊活とは、妊娠を理解し、自分の身体とライフプランについて考えること

まずは、妊活のこと、そして不妊治療とはどのような治療なのか?を知っていきましょう。

妊活イメージ

不妊治療も妊活の1つ

妊活とは、「そろそろ赤ちゃんが欲しいなぁ」と考え始め、妊娠に向けて活動することです。

「妊活」とは、「妊娠活動」の略で、妊娠についての知識を身につけ、体調管理を心がけたり、出産を考慮に入れた人生設計を考えたりすること

goo国語辞典

具体的には、次のような行動です(一例)。

  • パートナーと、子どもについて話し合う
  • 妊娠に関する知識を集め、実践する
      例)食事や生活習慣の改善、エクササイズ、冷えなどの体質改善
  • 産婦人科で現在の体の状態をチェックする
  • 必要であれば、専門クリニックなどで不妊治療を始める

最近、妊活の話題を見ることが増えたなぁと思いませんか?

現在の50〜60代の女性は、結婚したら仕事を辞め、お母さんになるというライフスタイルが一般的でした。しかし今は、ライフスタイルが多様化し、結婚・出産・育児をしながら、仕事のキャリアも大切にする女性が増えている時代です。そのため、「今すぐの妊娠は考えてはいないけれど、そのときのために準備をしておきたい」と考える人が増え、妊活という行動に現れているのではないかと考えます。

将来になやむ女性

不妊治療含む妊活は、とてもプライベートなことであり、ほんの15年前は情報の収集も難しい状況でした。最近では、タレントや著名人だけでなく、多くの人が自分の妊活や不妊治療の体験談を発信するようになり、「妊活」を意識する機会が増えています。妊活を女性だけのものではないと理解し、主体性を持って関わる男性も少なくはないようです。

不妊に悩むカップル

2022年、不妊治療は保険適用に

2022年4月から、一部の不妊治療が保険適用になりました(諸条件あり)。

不妊治療とは、不妊症の原因となっている疾患や身体的異常を改善・治療すること(Weblio辞書)です。「不妊症」は、「妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交をしているにもかかわらず、一定期間妊娠しないもの」と定義されています。以前は、「2年以上妊娠しない場合を不妊症」と定義していましたが、日本産科婦人科学会では、2015年から「一定期間」を「1年というのが一般的である」としています。

実際に、どのくらいの方が不妊症の検査や治療をしているのでしょうか。
国立社会保障・人口問題研究所が行った、出生動向基本調査(2015年)では、「不妊症の検査や治療を受けたことがある」と答えた夫婦の数は、5.5組に1組(妻の年齢が50歳未満の夫婦全体の18.2%)と言われてます。

医療機関に不妊相談

不妊治療は、一般不妊治療と生殖補助医療に分かれます。
一般不妊治療とは、不妊の原因を探す検査や原因疾患への治療を行った上で、タイミング指導や人工授精などの治療のことです。

そして、体外受精・顕微授精や、受精卵・胚培養といった高度な治療から、男性不妊の手術を含む治療が、生殖補助医療です。これらの治療は、おもに不妊治療専門のクリニックや、体制が整った産婦人科で受けることができます。

妊娠をさまたげる原因を調べて治療したり、技術で妊娠のサポートをするのが西洋医学。では、「東洋医学の不妊治療ってどんなことをするの?」と言いますと、はりやお灸などのアプローチで身体の調子を整え、妊娠しやすい身体作りをサポートします。不妊鍼灸治療は、クリニックの通院と合わせての活用がおすすめです。

参考記事:
不妊治療の保険適用について調べてみました(前半)
不妊治療の保険適用について調べてみました(後半)

初めての不妊鍼灸治療なら、女性鍼灸師のいる鍼灸サロンamica.へ。不妊治療のストレスケアが好評です。平日20時まで対応。お仕事帰りにもどうぞ。

妊活は、いつから始めるといいの?

妊活は、気になったときが始めるときです。
「いつかは子どもがほしい」と考えているならば、正しい情報を集め、「今」できることから始めていきましょう。

20代こそ、婦人科検診へ行きましょう

20代では、自然妊娠に任せる方も多いのではないでしょうか。
すぐに妊娠を意識していない場合でも、定期的な婦人科の検診はおすすめです。とくに、次のような症状があるときは、婦人科へ行きましょう。

  • 月経不順がある
  • 月経周期が安定しない
  • 生理痛がひどい
  • 不正出血がある
医療機関に相談

20代は妊娠に適している年代ですが、不妊症と診断されるケースもあります。その原因は、卵管の問題、排卵の問題、精子の問題が多いと言われています。早いうちに、妊娠を防いでいる原因や要因がわかると、治療の選択肢や可能性が広がります。ぜひ、夫婦やカップルで一緒に検査へ行きましょう。

また、お互いに仕事が忙しく、性生活が少ないというカップルや、「子供が欲しい!」と意識しすぎて、性生活が義務化してしまうカップルは少なくありません。夫婦で、妊活をどうしていくか?を話し合いましょう。また、お互いにプレッシャーをかけすぎず、ときには妊活を忘れてリフレッシュすることも大切です。

30代後半からは早めに不妊専門クリニックへ

一般的に30代前半の方は、「1年程度定期的に性生活を持つことで妊娠する可能性が高い」といわれています。30代後半の方の場合は、半年ほど妊娠の兆しが見えないようでしたら、病院に相談し、検査を受けることをおすすめします。

30代前半までは卵子の質が保たれていると考えられていますが、30代後半からは「卵子の質」に個人差が出てくるようです。実年齢以上に卵子の質が低下している場合もありますので、やはり専門の検査をすることは大切です。

女性の年齢と卵子染色体異数性率

検査に問題が見られない場合は、性生活を排卵日のタイミングを合わせるタイミング法や体外受精など次のステップに進んでいくことも視野に入れ、今後のことについて夫婦でしっかり話し合っておきましょう。

また、「男性はいつでも妊娠できる…」説は間違いです。個人差はありますが、男性も35歳くらいから精子の質が低下していくと言われています。ピッタリした下着やズボンの着用を避け、熱いお風呂などで精巣を必要以上に温めないようにしましょう。

40代の妊活はスピード優先

40代で妊娠の話題を、見聞きすることが増えました。しかしながら、個人差が大きいと考えたほうが無難です。やはり40代に入ると、体外受精の妊娠率は15%前後と低く、また流産率も高くなってきます。40代の妊活は、できることを先延ばしせず、早めに行動していきましょう。40代は、妊娠適齢期(20代〜30代前半)に比べて、妊娠がしづらい傾向があることは事実です。

個人的な見解として、40代は子どもを欲しいと思った時点で専門のクリニックへ行くことをおすすめします。不妊の原因や要因となるものがわかると、早めに対応ができます。

スケジュールを考える

結婚や妊娠・出産はプライベートなことですし、1人でどうにかできることではありません。様々な事情から、タイミングが合わなかったという方もいらっしゃるでしょう。40代での妊活・不妊治療では、「何歳まで取り組むか?」のスケジュールを立てることも一案かと思います。

参考資料:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000262.000002943.html
雑誌:ママになりたい20代・30代・40代の不妊治療 
編集:不妊治療情報センター (www.funin.info)

鍼灸サロンamica.では、年齢問わず不妊鍼灸治療が受けられます。不妊カウンセラーの資格も持った女性鍼灸師へ、お気軽にご相談ください。

妊娠の仕組みを知りましょう

ここからは、妊娠の仕組みを解説します。

妊娠に必要な6つのステップ

赤ちゃんの生命は、女性の「卵子」と男性の「精子」という1つの細胞が出会って、妊娠することから始まります。小さな細胞たちが様々なステップをクリアして、妊娠、出産に至ります。

①射精

精巣で作られた精子が1回で放出される個数は、健康体の男性の場合1億個以上と言われています。膣に射精された精子は、子宮頸管と子宮を通って、卵管へと進み、排卵された卵子がやってくるのを待ちます。(ほとんどの精子は脱落し、卵子が待機する卵管にはいけません)

②排卵

女性は、卵胞という細胞を持って生まれてきます。卵巣の中で成長した卵胞は、黄体化ホルモンの影響を受け、排卵を起こします。排卵とは、成長した卵胞の中から卵子が飛び出し、卵管に取り込まれる現象です。

③受精

卵管の中で、卵子と精子がうまく出会い、合体できると受精完了です。卵子の中に入れる精子はたった1個で、1個の精子が卵子に突入すると、他の卵子は入れなくなる仕組みになっています。

射精された精子が女性の体内で生きていられるのは、おおよそ48時間。また、排卵した卵子が受精可能な状態でいられるのは、24時間ぐらいと言われています。

④受精胚の発育

卵管で受精後、受精卵は卵管の中で細胞分裂を繰り返しながら、おおよそ5〜6日ほどかけて、子宮へと進んでいきます。

⑤ 着床

排卵があると、子宮は黄体ホルモンの影響でふかふかのベッドのような状態になっています。この子宮内膜に、卵管を通ってきた受精卵(受精胚)が根を下ろすことを、着床と言います。

⑥ 着床後の胚の発育

着床後、無事に受精胚が成長していくと、10日後ぐらいに妊娠反応が出ます。そして、出産まで約260日かけて、お腹の中で赤ちゃんが育ちます。

妊娠しなかった場合は、不要となった子宮内膜が剥がれ落ちます。これが、月経です。

月経は体調や体の状態を示す大切なバロメーター

妊娠の仕組みを見ていくと、まずはスタートとしての排卵が大切であることに気づきますよね。そのためにも、自分の月経が正常周期で起きているかを把握しておきましょう。

正常な月経周期

月経周期:25 〜 38日(変動6日以内)
経血量:20g 〜 140g
持続日数: 3 〜 7日以内
月経障害(月経痛や月経に伴う症状):なし〜軽度

日本産婦人科医会HPより(https://www.jaog.or.jp/

あわせて、ホルモンのバランスと排卵の有無を確認する目安として、最低6ヶ月ほど、基礎体温のチェックをおすすめします。基礎体温を測っていると、クリニックでの妊活スタートもスムーズです。

 <基礎体温とは?>

基礎体温を測る

基礎体温は、朝目覚めてから、布団またはベッドから体を動かさない状態で測定した体温のことです。1日のうち最も低い体温とされています。女性は排卵と月経の周期により、ホルモンのバランスが変わるため、基礎体温に変化が見られます。基礎体温は、専用の基礎体温計が必要です。

低温期:月経から排卵が怒るまでの約2週間(目安:36.0℃〜36.5℃)
高温期:排卵後から月経前まで(目安:36.5℃〜37.0℃)
排卵の目安:低温期から高温期へ変わる直前に、体温がさらに少し下がる

月経や基礎体温をチェックする中で、次のような症状が見られるときは、すぐに産婦人科へかかりましょう。

  • 月経不順がある
  • 月経周期が安定しない
  • 生理痛や月経に伴う頭痛が強い。気持ちの浮き沈みが大きい。
  • 不正出血がある

西洋医学と一緒に行う、不妊鍼灸治療のすすめ

妊活の基本と、年代別の妊活方法、そして妊娠の仕組みをお話してきました。

皆さんの中には、「やっぱり産婦人科へ行かなきゃいけないのか…」と思われている方がいらっしゃるかもしれません。

やはり、歯医者や内科へ通うことに比べて、産婦人科や不妊専門クリニックはドキドキしてしまいますよね。しかしながら、女性の健康を維持したり、不妊症の原因を見つけ、高度な不妊治療を行ったりするには、西洋医学の力なしでは難しいのです。

妊活鍼灸治療

鍼灸による不妊治療は、妊娠しやすい身体作りとともに、不妊治療によるストレスのケアも行います。赤ちゃんのためだけでなく、お母さんとなるあなたのサポートも大切にしています。リラックスしたい、ちょっとグチを聞いてもらいたい…!というようなときは、どうぞ鍼灸サロンamica.へお越しください。

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