適度な運動で、妊活の大敵・肥満と体の冷えを改善しよう|妊娠しやすい身体を作る③運動編

妊娠しやすい身体作りに心がけたいことや、自宅でできるセルフケアを紹介しています。

今回のテーマは、運動です。

運動は、生活習慣病の予防や健やかな身体作りに欠かせませんが、妊活にも重要です。なぜなら、妊活の大敵・肥満と体の冷えの改善に、運動がぴったりだから。運動が妊活に役立つ理由や、妊活にオススメの運動をまとめました。

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妊娠と肥満の関係。運動で普通体重を目指そう

はじめに、「なぜ肥満と冷えが妊活に影響するのか?」を簡単にお話します。

妊娠を希望するならば、過度な肥満は避け、普通体重であることが良いとされています。

女性のBMIの値と妊娠するまでの時間の関係を探る研究では、BMIの値が18.5〜23.9の人が、一番妊娠しやすいという結果が出ています。

BMI(Body Mass Index )は、体重と身長から算出される肥満度を表す体格指数です。BMIは、体重(kg)÷ 身長(m)2の式で計算できます。

普通体重のBMIは18.5〜25未満ですから、妊活には普通体重が理想的と考えられますよね。

また、肥満状態での妊娠は、お母さんと赤ちゃんの健康にもリスクがあります。妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群などの合併症などにもつながりやすくなるため、妊娠前はできるだけ普通体重が望ましいのです。

成人女性(活動量の少ない方)が1日に必要なカロリーは、1,400〜2,000キロカロリーと言われています。家事や仕事をするだけでもカロリーは消費していきますが、摂取カロリー>消費カロリーの状態が長く続くと、使われなかったエネルギーが脂肪として身体に蓄えられ、肥満になってしまいます。カロリーを効果的に消費するためにも、運動は大切です。

妊娠しやすい身体と体重の関係については、下記のブログで詳しく説明しています。
BMIと妊娠の関係を知り、標準体重を目指そう|妊娠しやすい身体を作る①体重編

身体の「冷え」を運動で改善

1週間風邪で寝込んだ後、とても疲れやすくなってしまったり、普段のように動けな区なってしまったと、感じたことはありませんか?

私たちの活動に必要なエネルギー(熱量)は、筋肉が作っています。でも、何かしらの理由で筋肉を使わない(身体を動かさない)状態が続くと、その機能はあっという間に低下してしまいます。

筋力が低下すると、生み出す熱量も少なくなるため、「身体が冷えた」状態になります。これが、「身体の冷え」と言われる現象です。女性は、男性よりも筋肉量が少なく、そのぶん身体が冷えやすい傾向にあると言われています。

身体の冷えも、妊活をする上で改善したい状態です。

身体が作る熱量が少ないと、免疫力が低下したり、全身の血の流れが悪くなったりします。卵巣の血の流れは卵子の発育や成熟に関係しますし、子宮の血の流れは、着床時に必要な子宮内膜の厚さに関わります。

血の流れが悪く、これらの器官の機能がうまく働かない状態が続くと、子宮筋腫や子宮内膜症の原因になる場合もあります。そのため、身体の冷え(生み出す熱量が少ない状態)は、妊娠にとって大敵なのです。適度な運動で体を動かすと、血の流れが改善し、筋肉がつくぶんエネルギー(熱量)も作られ、冷えの改善につながります。

妊娠しやすい身体作りにおすすめの運動

では、妊娠しやすい身体作りには、どのような運動が良いのでしょうか。運動といっても、ハードなトライアスロンから軽いお散歩まで、さまざまですよね。

厚生労働省が推進している「健康づくりのための身体活動基準2013」には、“健康増進のため、強度が3METs以上の運動を、週4METs・時を行いましょう”とあります。

「METs」とは、運動の強度の単位です。
「 METs・時」とは、METs-時 = METs x 運動した時間(時間)を意味します。

例: ウォーキング 4.3 METs を30分(0.5時間)した場合
4.3 x 0.5時間 = 2.15 METs・時

となります。

厚生労働省の指針は、「息が弾み、汗をかく程度の運動を毎週60分程度」です。これは本当に最低限の運動量ですから、妊活中は週14METs・時ぐらいを目指したいですね。

運動強度(METs)の目安はこちら

妊活にオススメの運動は、次の通りです。

運動は、無理をしない程度に継続することが大事です。色々試してみて、自分にあった運動をみつけましょう!

ウォーキング
ヨガ
ゆっくりとしたサイクリング
踏み台昇降
ストレッチ
ラジオ体操

最近では、YouTubeで10〜20分程度のエクササイズ動画がたくさんあります。お気に入りのYouTuberを見つけると楽しいですよ。YouTuberの皆さんは、視聴者を励ますのがとっても上手。やはり、応援されるとがんばれます。

運動は、継続が大切です。スマートフォンアプリやカレンダー、スケジュール帳で運動の記録を付けたり、運動コミュニティに参加すると、楽しく運動を続ける習慣がつきます。パートナーを誘って、一緒に運動するのも良いですね。

運動は、ストレスも解消します。ストレスも妊活のやっかいな相手ですから、運動は妊活にいいことづくめなんですね。

さらに、妊活は妊娠がゴールではありません。妊娠中、産後と、赤ちゃんを育てていくためには、筋力・体力が大切です。少しずつでも、毎日の生活に運動の時間を作ってみましょう。

なお、妊娠中の運動はより配慮が必要です。かかりつけの産婦人科の先生の指示に従ってください。

運動は身体に「気・血・水」をめぐらせ、流れを整える

東洋医学では、「身体は“気・血・水”の3要素でできている」と考えます。

「気」は、生命活動の原動力(エネルギー)です。「気」が「血(栄養素や血液)」と「水(体液などの成分)」を体中に運び、健康を維持します。

東洋医学でも、軽い運動(ウォーキング・体操など)は身体全体に「気・血・水」をめぐらせ、流れを整える作用があると考えられ、推奨されています。

東洋医学の妊活は、特殊な方法を用いるわけではありません。身体にもともと備わっている自然なリズムを取り戻し、妊娠しやすい身体へ導くアプローチを行います。不妊の理由や妊活の進め方は、人それぞれです。鍼灸サロンamica.では、あなたに合った妊活を鍼灸や東洋医学の知見からサポートいたします。どうぞお気軽にご相談ください。

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