分子栄養学と鍼灸治療はとっても相性が良いのです✨

1年以上前から、「分子栄養学」というものを学び始めました。

豪華客船で働いていた頃から何か気になっていたこのワード。気になって調べていたこともあったのですが、忙しさにかまけて、忘れていたのですが、再びやる気になったのは、2年ほど前に友人がFacebookに投稿していた内容に「分子栄養学」という言葉をみつけたとき、「あ!これ!」と、アンテナが反応したことがきっかけでした。

ということでは、まずは「分子栄養学」って実際なに?というのを学ぶために、初めて講座をとって勉強し始めたのが、2020年9月のことでした。

結論としては、鍼灸治療は身体に対して外側から刺激を与え身体を整えていき、また、分子栄養学をベースに栄養状態を整えることは、身体の内側から整えていくということで、両方の効果でクライアントさんのお悩みに対して、根本からしっかりと対応できるとっても相性の良いものだとわかりました。

分子栄養学ってなんでしょう?

さて、分子栄養学って聞いて、「あ、あのことでしょう!」ってすぐに出てくる人はそう多くないと思います。今では、Googleで「分子栄養学」と検索すると、300万件を超えるヒットがありますが、今から20年前には、検索に引っかからないワードだったそうです。

英語では「Orthmolecular Medicine」(Ortho:整合 または 矯正 + molecular: 分子 + medicine:医学)と呼ばれ、ノーベル賞を2回も受賞している天才科学者のライナス・ポーリング博士と精神科医のエイブラハム・ホッファ先生によって1968年に、その概念が作られた学問体系なのだそうです。(精神科医の先生が関係していることもあり、もともとは精神科の治療のために研究されていた学問でもあるようです。)

あれあれ?もともとの英語には、”栄養”なんて言葉は入っていないの?って思いますよね。

Orthmolecular Medicine(整合分子医学)は、栄養素を使って細胞から元気にする医学なのです。ヒトの体は60兆個以上の細胞からできていて、「病気や身体の不調=細胞がうまく機能していない」ということなので、細胞がしっかり働けるように、分子のレベルで整えられるように必要な栄養素を補って行きましょうということなのです。

そのため、日本語になるときに”分子栄養学”という名前が使われるようになったようです。

分子栄養学で使うデータ

分子栄養学では、細胞内でどんなことが起こっているか?というのを推測するために、さまざまなデータを使っていきます。

例)

  • 問診/切診(見た目などの情報)
  • 血液検査データ
  • 毛髪ミネラル検査
  • 有機酸検査
  • 低アレルギー検査
  • 便検査
  • メチレーション検査
  • 遺伝子検査

などなど。。

ただし、全ての検査をしていくと、実は数十万円とかかってしまいますので、必要最低限の検査から始めて、必要であれば追加していくことが多いようです。血液検査は、健康診断レベルに加えて、さらに詳細な検査を行う場合は60項目以上の検査を行います。そのため、病院にもよりますが費用としては、2万円前後、また毛髪ミネラル検査は3-4万円程度かかります。

まず重要になってくるのは、①問診/切診、②血液検査データ(健康診断レベル、または、詳細な血液検査)、(③毛髪ミネラル検査)などをベースに、どのような問題がありそうかを予測し、必要であれば、その他の検査も実施していく流れになります。

細胞ってなにしているの?

さて、分子栄養学が、細胞の観点からの栄養学だということがわかりましたが、実際に細胞レベルって言われても。。。って感じですよね。全部を細かく説明すると、本がかけちゃうので、簡単にミトコンドリアを例に、どんな栄養素がミトコンドリアに影響を与えるのかを説明してみましょう。

むかーし、理科の授業で習ったのですが、細胞って覚えてますか?

こんな感じの図みるとちょっと思い出すのではないでしょうか?

ここで重要となってくるのが・・こんな細胞の中の小器官です。

核: 設計図保管庫
小胞体: タンパク質合成工場
ミトコンドリア: エネルギ産生工場
細胞膜: 細胞と内と外の境界

全てを解説していると、飽きてきてしまうと思われるので、ここで「ミトコンドリア」をサンプルにあげてみたいと思います。

ミトコンドリアの働き

例えばミトコンドリア。ミトコンドリアは、サプリメントのCMとかでも聞く単語になってきましたが、ぞれぞれの細胞の中に300〜数千個存在していて、ヒト全体では体重の10%がミトコンドリアの総重量になるそうです。

ミトコンドリアはエネルギーの産生工場です。

解糖系 ー 2ATP
クエン酸回路 ー 2ATP
電子伝達系 ー 34ATP

といった3つの経路から1分子のグルコースから38ATP作り出します。(ATPっていうのはエネルギーの単位なのです。)

例えば、一番エネルギー産生効率が良い電子伝達系。

この経路を使って34ATP産生するためには、回路を回す過程でナイアシン、CoQ10、鉄などが必要となってきます。

このとき、これらの栄養素が不足状態だと、この回路がうまく機能しなくなってしまい、エネルギーが作り出せなくなってきてしまい、これが不調の原因となってしまうというわけです。

卵子の質とミトコンドリアの関係

また、ミトコンドリアはエネルギーを最も必要とする臓器や細胞により多く存在します。ミトコンドリアの多い臓器としては、脳、肝臓、心臓、筋肉などが挙げられます。また、卵細胞には10万個以上のミトコンドリアがいると言われており、ミトコンドリアがしっかり働いてくれないことが、受精や着床にも影を及ぼし不妊の原因にもなってしまうのです。

ミトコンドリアの不調の原因

ミトコンドリアはエネルギーを産生するために必要な栄養素が不足していたり、実はミトコンドリアはエネルギーを産生する途中で自分で活性酸素を作り出すくせに、活性酸素に弱いという特徴があります。(活性酸素についてはまた今度お話しできればと思います)

ミトコンドリアの働きをよくする方法

  • サプリメントや食事改善で栄養補充
    ナイアシン、CoQ10、鉄、マグネシウム、亜鉛
  • 活性酸素対策  
    ビタミンCやポリフェノール
  • 運動
  • 断食
    空腹時間を作ってあげることによって脂肪代謝が活発になると、脂肪代謝の過程でナイアシンが作られます。そのため、最近流行りの16時間断食など、空腹時間を適宜作ってあげると、ミトコンドリアは新生され、元気になります。

ミトコンドリアが正常に働いてくれることが、細胞が元気に機能するための大事な要素です。こういった細かい視点で、身体をみていくのが分子栄養学というわけです。

途中、ちょっと専門的な話になってしまいましたが・・

amica鍼灸院での栄養カウンセリング

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