五月病に負けずに自律神経の乱れを整えよう!

5月のゴールデンウィークは楽しく過ごせましたか? 今年は最長10日の長めのお休みにすることもでき、ゆっくりできた方も多いのではないでしょうか?

さて、ゴールデンウィークを過ぎた頃に、気をつけたいのが「五月病」です。

「五月病」は正式な病名ではありませんが、4月から環境の変化などがあった方が、新しい環境への適応がうまくいかなく、なんとなく体調が悪かったり、やる気が出なかったりと心身に不調が出ている状態をさすようです。

五月に起きやすいので、五月病と言われたりしますが、季節の変わり目にも同様に、なんとなく不調が出てくることが多くなります。それが、「自律神経の乱れ」です。

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自律神経とは

私たちの体内にはいくつかの種類の神経があります。筋肉を動かす神経や、味や香りといった感覚を制御する神経、内臓の働きなどを調整してくれているのが「自律神経」と呼ばれるものになります。

自律神経は、内臓の働きや代謝、体温調節などのコントロールを、私たちの意思とは関係なく、24時間自動的に働き続けてくれているのです。日中や活動時たストレスを感じている時に活発になる「交感神経」、夜間やリラックスしているときに活発になる「副交感神経」と呼ばれる2種類の自律神経が、バランスをとりながら私たちの心や身体の調子を整えてくれているのです。

交感神経のお仕事

交感神経が優位に働いているときは、基本的には戦闘モードという状態です。

  • <心臓> ドキドキ → 血圧上昇・脈拍はやくなる(結果:体温もUP)
  • <消化> 消化活動している場合じゃない → 抑制
  • <膀胱> トイレに行っている場合じゃない → 弛緩(溜め込む)
  • <末梢血管> 余計なところに血を回している場合じゃない → 収縮(手足が冷える)
  • <瞳孔> 相手をよく見る(光をたくさん取り込む)→ 瞳孔散大
  • <唾液腺> 緊張してお口カラカラ → 少量の濃い唾液
  • <肝臓> エネルギーを作る必要あり → 血糖上昇
  • <その他> 発汗させる・体温調節・代謝促進

などとなるのです。

<参考:交感神経働き覚え方>

副交感神経のお仕事

そして、副交感神経が優位に働いているときは、お休みモードの状態です。

  • <心臓> ドキドキしない → 血圧低下・脈拍ゆっくり
  • <消化> 消化活動するモードに → 促進
  • <膀胱> トイレにいく余裕あり!→ 収縮(排尿)
  • <末梢血管> いろんなところに血を回そう → 拡張(手足があたたかい)
  • <瞳孔> 相手をよく見なくて良い(光をたくさん取り込む必要なし)→ 瞳孔縮小
  • <唾液腺> お口サラサラ → 大量の薄い唾液
  • <肝臓> エネルギーは必要ない → 血糖低下

となるのです。

<参考: 副交感神経の働き覚え方: >

自律神経の乱れとは

こで、「交感神経」と「副交感神経」のバランスが崩れてしまうと、心や身体に影響が出てしまい、それが続くと「自律神経の乱れ」という状態になってしまいます。

女性の大敵である「冷え」も自律神経の乱れが原因の一部かもしれません!

自律神経の乱れる主な原因

ストレス

自律神経の乱れは、意外と簡単に起きてしまうのですが、最大の敵は「ストレス」です。働き過ぎ、仕事での過度な精神的な負担、人間関係の悩み、不安など「交感神経」が優位な状態が長く続いてしまうと、バランスが崩れてきます。

生活習慣

実はストレス以外にも、昼夜逆転の生活、睡眠不足、あと、意外に影響してくるのが、TV、コンピュータやスマホ、タブレットの見過ぎ。特に夜に寝るギリギリまで、スマホを使っていたりする人も多いのですが、電子機器からの視覚の刺激も実は交感神経が優位になってしまう原因です。

ホルモンバランス

脳の中で、ホルモンバランスをコントロールしている場所と自律神経のバランスを調整する場所は近い位置にあり、ホルモンバランスの乱れが自律神経の乱れにつながります。代表的なのが、更年期障害です。更年期障害は実は女性だけでなく男性にも見られることがわかってきています。

季節の変わり目・気温の変化

季節の変わり目は、気温が上がったり下がったすることが多いですよね。春は特に、「三寒四温」と言われるぐらい、短い周期で温度がコロコロ変わったりします。

この気温の変化や、また冷暖房が充実していることもあり、屋内外の温度差がとても激しくなっています。この温度変化に対して、体温を一定にコントロールしようと頑張るのが、自律神経(特に交感神経)なのです。

自律神経が乱れた時の症状

カラダの症状

だるさ、眠れない、発汗、ほてり、動悸(どうき)、息切れ、めまい、頭痛、食欲不振、下痢、便秘など

精神的な症状

イライラ、不安、やる気が出ない、パニックになりやすい など

自律神経を整える方法

今までの説明のように、自律神経の乱れは、実は「交感神経」の働き過ぎによるバランスの崩れといえます。自律神経を整える方法としては、「副交感神経」を優位にしてあげる時間を作ることと、自律神経が働きやすい環境を整えてあげることです。

リラックスを心がける

自分がリラックスできるものであればなんでもOKです。

例えば、読書・音楽鑑賞(あんまり激しくない音楽がベター)・ハイキング・ヨガ・軽い運動・入浴・アロマセラピーなど、もし、忙しくてそんな時間を取れない方は、ゆっくりとした「腹式呼吸」もおすすめです。

ただし、TVやスマホ、パソコンといった視覚からの情報がたくさん入ってくるものは、リラックスはできませんので要注意ですよ。

体温調節

体温調節を自律神経まかせにしないことがポイントです。

  • 脱ぎ着しやすい服装を着る 夏でも冬でも、室内と屋外の気温差はとても大きいため、自律神経は頑張って体温調節を行う必要があります。そこで、頑張り過ぎないように、服装を脱ぎ着することで調節を手伝ってあげましょう。
  • 暑さや汗対策グッズを活用する 最近、簡単に入手できる手持ち扇風機や首にまく冷感タオルなどの暑さ対策グッズを活用することで急な体温上昇を上手にコントロールし、熱中症を防ぐと共に自律神経を整えることにつながります。 また、汗対策グッズを持ち歩けば、急な発汗に対するストレスがなくなり、自律神経の乱れの原因を取り除くことができますよ〜。

食事

規則正しい食生活や栄養のある食事で、ビタミン・ミネラルをしっかり摂りましょう。

自律神経は、ビタミン・ミネラルの助けを借りて、脳からのどのように働けば良いかといった命令を受け取っています。そのため、ビタミン・ミネラル不足は、情報伝達の経路に影響が出て、自律神経が乱れる原因となってしまうのです。

また、ハーブティーにはリラックス効果もありますよー

適度な運動

適度な運動は、気分転換やストレス発散になり、自律神経を整えることに効果的です。

運動する習慣がない方は、YouTubeなどを利用して、ストレッチやヨガなどの15-20分程度の軽い運動もおすすめですよ。

自律神経調整と鍼灸治療

鍼灸治療では、身体のさまざまな場所にある「経穴(ツボ)」を刺激することによって身体や心の不調を整えます。

「交感神経」が優位な状態からスイッチを切り替えることができなくなっている身体に鍼灸で刺激を行うことで、身体をリラックスさせ、「副交感神経」優位の身体に整えていきます。

また、不眠、便秘や下痢、肩こりなどなど自律神経の乱れが原因で、さまざまな症状がすでに出てしまっている場合は、その症状にアプローチし、症状を取り除くことで、身体へのストレスを軽減し、自律神経の整いやすいカラダすることも得意としています。

身体の不調にお困りの方は、ぜひ鍼灸も試してみてくださいね。→ 問い合わせ

お家でセルフ灸

おすすめのツボ①:合谷(ごうこく)

【場所】親指と人さし指の骨がまじわったところから、やや人さし指よりのへこみにあるツボ。
【効能】自律神経調整、肩こり、ストレスなど

おすすめのツボ②:足三里(あしさんり)

【場所】ひざのお皿のすぐ下で、外側のくぼみに人さし指をおき、指幅4本そろえて小指があたっているところ。
【効能】自律神経調整、全身の血流改善、消化機能改善、免疫力UP

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