鍼灸師になるまでの道のり②
前回のブログ:鍼灸師になるまでの道のり①で、とりあえず鍼灸学校に入って、「よし、鍼灸師って職業も面白そう!」と思ったところまでのお話でした。
ちなみに、鍼灸師になるためには、3年間のカリキュラムを終えると、国家試験を受ける資格がもらえ、卒業式前の2月にある国家試験に合格すると、晴れて「鍼灸師」として働くことができるようになります。(厳密に言うと、「はり師」「きゅう師」という2つ別々の資格なのですが・・)
なのですが、私は実はさらに2年も余計に学校に行ってしまいました。😅
と言うのも、鍼灸の専門学校には、国家資格を取るために3年間通うコースと、大学で行く大学院のような感じで、国家資格を取得した人が実践的な臨床をさらに学びたい、または、鍼灸学校の教員免許をとりたい人のためのコースがあります。
資格を取るために3年、臨床を学ぶために2年と、合計5年も学校に通った次第です。(笑)
鍼灸学生の時に、感じた不安
どうして、余計に2年も学校に行ってしまったのか?というと、学校が好きだから!と言うわけではなく、「鍼灸面白そうだな」と、思ったのはいいのですが、いまいち鍼灸がヒトの身体に影響を与えて、身体を改善させることができると言う実感を得ることができていなかったのです。今、資格だけ取っても、本当に鍼灸師として続けていけるか不安があったのでした。
もうちょっと学べば、もう少し鍼灸に対しての自信(?)が持てるのではないかな?と、漠然と感じていました。
学生時代の研修先でのツラい経験
鍼灸学校2年生ももうすぐ終わるって頃に、実際に資格を取る前に、鍼灸院で働くってどういうものだろう?と思い、アルバイトすることにし他のですが、1つ目の候補であるアルバイト先で、おためしで研修生として1日入った際、持病(?)のアトピー性皮膚炎が原因で、研修先で「もう来ないで欲しい」と断られると言う、私に取っては結構ショックな出来事が起こりました。
アトピー性皮膚炎
あ、話が色々と前後するのですが、私は小さい頃からアトピー性皮膚炎で悩まされていました。
一番酷かったのは中学生の時だったかなぁ。。と、記憶しております(が、はるか昔のことなので・・ちょっと記憶が💧)特に、肘の内側、膝の裏側、首の後ろ、背中などがひどかったと思います。一番ひどかった時は、ステロイドの注射をうってもらっていたりしました。
アトピーは「汗」が悪化要因でもあるのですが、中学・高校と週6-7日で練習しているような部活だったため、なかなか改善せずでした。顔ともか部分部分が黒ずんでガサガサだったし、大学生になって化粧をしはじめるお年頃の時に、ファンデーションをつけると痒くなってしまうので、断念した記憶があります。
社会人時代は、ステロイド剤を使いつつ、ストレスなどが原因で悪化したり、ちょっと落ち着いたりの繰り返しでしたが、外見的には、「あ、あの子、アトピー性皮膚炎があるんだな」ってわかるレベルの状態だったのです。
研修先で言われた事
研修先の先生には、「アトピーの人は雇えない。患者さんがあなたを見た時に、自分の身体を管理できない人が、ヒトの体を改善なんてできるのか?って感じ、治療院の信用がなくなるので、雇えません」と、はっきり言われました。
最初に言われた時は、自分のアトピーの症状が自分が選んだ職業にそんなに影響が出るなんて・・と、ショックで・・・言われた日から1週間以上、誰にもこの話はできませんでした・・・。
時間が経ってきたら、なんとなく自分の中で消化できてきて、「よし、それなら、鍼灸でアトピーが治るのか」を実践するためにももう2年学校に通おう!と、気持ちが固まっていきました。
2年コース(臨床教育専攻科)での経験
2年コースでは、すでに資格を持っていて鍼灸師として活躍している人から、鍼灸師の資格取り立てホヤホヤの人までクラスメイトにとっても恵まれて、楽しく貴重な経験をすることができました〜。
- 2年ちょっとかかったけど、鍼灸でアトピーの改善ができた
- いろんなタイプの鍼灸があることを知った
- 自分が目指したい鍼灸治療の方向性が決まった(まだ時々ぶれるけど(笑))
鍼灸治療で自分自身や多くのクライアントの身体のさまざまな症状の改善、身体だけでなく心の不調も改善するってことを目の当たりにし、自分もより多くの人の不調を改善して喜んでもらいたい!と、思うようになりました。
そんなこんなで鍼灸師となり、はや16年目。。まだまだ、勉強することばかりですが、より多くの方の笑顔が見れるようにこれからも精進して参りますので、よろしくお願いします。