熱中症対策はできてますか?ポイントはタンパク質とミネラル補給!
毎年暑さが増していると感じているのは私だけでしょうか?35度を超える猛暑日が続く日が増えてきているので、暑さ対策もしっかりしていきたいところです。そして、暑さで心配なのは「熱中症」です。熱中症はさまざまなメディアでも注意喚起しているので、みなさん気にしているとは思いますが、それでも、6月末から7月始めの1週間で15000人近い人が熱中症で救急搬送されています。
身体に必要なタンパク質やミネラルが不足していると熱中症にかかりやすくなります。ここでは、なぜタンパク質やミネラルが必要なのかを紹介しています。必要な栄養をしっかりとって、この暑い夏を乗り越えていきましょー。
熱中症は予防できる症状です。厚生労働省などからでも、食事による対策以外にも熱中症のさまざまな予防策・対策方法が出ているのでこちらも参考にしてみてくださーい。
[toc]熱中症のメカニズム
気温の高い環境に長時間にいたり、作業や運動などで体を動かすことで体内に熱が発生してきます。
通常、私たちには体温調節機能が備わっているため、体温が上がりすぎた時に、自律神経の働きによって末梢の血管が拡張し、皮膚に多くの血液が流れ込むことで熱を身体の外に放出し、また同時に、体温が上がったら汗をかき、その汗が蒸発するときに身体の表面から熱を奪うことで、上がった体温を下げようと働きます。
熱中症は、これらの機能がうまく働かないことが原因で起こります。
- 体温調節機能の乱れ
あまりに暑い環境に長くいると、体温調節機能が乱れ、体の外へ熱の放出ができなくなってしまい体内に熱がこもり体温が上昇してしまいます。 - 体内の水分を失う
急激に大量の汗をかくと、体内の水分と共に塩分(ナトリウム)をはじめとするミネラル分が失われ、体液のバランスが崩れてきてます。そのため、さまざまな臓器や筋肉、血流、神経などさまざまな部分に影響が及び、熱中症の症状があらわれてきてしまいます。
熱中症の症状
Ⅰ度 | めまい、立ちくらみ、手足のしびれ、気分が悪くなる |
Ⅱ度 | 頭痛、吐き気、体がだるい、体がぐったりする |
Ⅲ度 | 意識障害、けいれん、高体温 |
熱中症を予防に必要な栄養素
以前に、NHKのためしてガッテン!でも特集があったのですが、熱中症は水を飲まないことも原因ですが、飲んだ水が保持できないことも大きな原因と言われています。
体の水分がそもそも足りていない「ドライボディ」状態の人は400万人〜800万人もいると言われ、ほっておくと血液ドロドロ状態が進んで、ちょっとした暑さに対応できずに、重度の熱中症になってしまう危険もあります。
タンパク質取れてますか?
熱中症になりやすい人に必要な栄養素の一つが「タンパク質」です。
血液中のタンパク質の多くを占める「アルブミン」というタンパク質があります。「アルブミン」は、スポンジのように水分を溜め込み、栄養素や水分を全身に運ぶ役割を持っています。
血液中のアルブミンが不足すると、その分、血液中の水分も少なくなり血液がドロドロ状態になり、あ結果として熱中症になりやすい状態になってしまいます。
また、アルブミン不足のため血管内にとどまれなかった水分は、血管から細胞の方へ漏れ出てしまい、「むくみ」の原因となります。
そうならないために、まずは食事からしっかりとタンパク質を取ることが重要です。
1日あたりの目安量: 体重1kgあたり0.8g
(例:体重60kgの場合 48g程度)
良質なタンパク質は、魚、魚、大豆、卵などから摂取していきましょう。
高齢者や胃腸が弱い人は要注意
高齢者やもともと胃腸が強くない方が、タンパク質を大量に取ると、下痢・便秘・膨満感・胸焼けなどの症状が出る場合がああります。これはタンパク質をうまく消化できていないためです。
そのような症状が出ている場合は、1回のタンパク質摂取量を減らしたり、消化しやすいように、煮干しの粉やボーンブロス(骨つき肉のスープ)などから、タンパク質が分解されて状態であるアミノ酸やペプチド状態になっているものをとってみましょう。
また、塩麹やヨーグルトなどの発酵食品にお肉や魚をつけたものは、タンパク質の消化しやすい状態になっているので、おすすめです。
ミネラル足りてますか?
体の熱を外に放出するために、人は汗をかきます!
その汗と一緒に多くのミネラル分も一緒に出ていってしまうのは知っていましたか?
汗の成分は、水分に加え
・ナトリウム 86.3mg/100ml
・カリウム 22.2mg/100ml
・カルシウム 1.6mg/100ml
・マグネシム 0.13mg/100ml
などが含まれています。
Montain, S. J.ら(2007) “Sweat mineral-element responses during 7 h of exercise-heat stress ”. International journal of sport nutrition and exercise metabolism 17 (6): 574–582.
そのため、汗を大量に書いた場合、水分だけでなく、適当なバランスのミネラルも必要です。
スポーツドリンク
熱中症対策としてスポーツドリンクが有名ですよね。TVのコマーシャルでもよく宣伝しています。大量に汗をかいた後では、水分だけではなく、スポーツドリンクをうまく活用してミネラル補給もしていきたいものです。
これを見るとポカリスエットはかなり汗に近い成分ということがわかります。ポカリスエットは汗の成分に近く吸収のしやすさを重視、また、アクエリアスは、アミノ酸も含まれていて、疲労回復を重視しているといったように元々の商品コンセプトが違うので、どちらがどうというわけではありませんが・・
ちなみに、スポーツドリンクって結構甘いですよね。
私が、学生時代は、粉末のスポーツドリンクを使っていた時は、1リットル用の粉で2リットル(またはそれ以上)に薄めて作っていたものです。
が、実は、薄めて飲むのは推奨されていないって知ってましたか?
特にポカリスエットは、体内への吸収率を考えてこの甘さになっているため、薄めて飲まないでください!という注意書きがあったりするのです。
また、オーエスワンは、塩分濃度がちょっと高めに設定されています。脱水症状の手前やすでに脱水状態になってしまった時には、とっても有効です。
にがりを活用
スポーツドリンクを飲むのは、やっぱり甘すぎて・・・という方、そんな時に活用できるのが、「にがり」です。
ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムがバランスよく含まれています。特にマグネシウムが豊富で、亜鉛、銅といった多くのミネラルが含まれています。
熱中症対策には、スポーツドリンクを薄めて、にがりを数滴追加してあげるという飲み方もおすすめです。
1日小さじ1/2程度を目安に日頃から摂取してあげると良い食品で、熱中症対策以外にも、便秘解消やアレルギー抑制などの効果が期待できると言われています。また、にがりは、商品によって含有成分やその量に違いがあるので、成分表示がきちんと出ているものを確認して選んでくださいね。
塩昆布もおすすめ
実は、おにぎりの具でもよく目にする塩昆布!
こちらも実はミネラルが豊富な食品の1つです。マグネシウムは含まれていませんが、ナトリウム、カリウム、カルシウムなどのミネラルがしっかり含まれているので、お水と一緒に塩昆布をおつまみとして携帯するのもおすすめです。
ご存じのとおりちょっとしょっぱい食材なので、食べ過ぎには注意してくださいね。
年々暑くなっている日本の夏。
熱中症にならないようにしっかりと予防していきたいものです。熱中症対策には、日頃から体を動かし、体力をしっかりつけておくことも重要です。
睡眠不足、疲労、ストレスなどにお悩みの方は、鍼灸治療でしっかり体のケアをしていきましょう。
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